CAGEライブラリー受託合成 : 製品概要
□ CAGEライブラリー
CAGE(Cap analysis of Gene Expression)ライブラリー受託合成は、お客様からお預かりするtotal RNAサンプルからCAGEライブラリーを作製するサービスです。 シークエンス解析やデータ解析のオプションも合わせて総合的に研究開発をバックアップします。
CAGE法は、理化学研究所とダナフォームが共同開発した、他の発現解析技術とは異なる視点のトランスクリプトーム解析技術です。 CAGE法の際立った特徴は、転写物のプロモーターを正確にとらえて、これにもとづく発現プロファイルを取得できることです。
CAGE法は、mRNAの5’末端から切り出した短いタグの配列を決定し、マップすることにより、タグ配列の頻度を数値化するものです。 ダナフォームでは、次世代シーケンサーを用いた「DeepCAGE解析サービス」をご提供します。 Illumina社製シーケンサーの1チャンネルを用いたシーケンス解析により、サンプルあたり400万リード以上の解析結果が得られます。 DeepCAGE解析で得られた発現プロファイルは、各種発現解析やゲノムアノテーション研究における強力なツールとなります。
□CAGE法の主なアプリケーション
- □ゲノムワイドな遺伝子発現解析
- □プロモーター部位の予測
- □定量的mRNA発現プロファイル
□CAGE法の特徴
- □ユニークなデータ:転写開始点を実験的に同定、プロモーター活性の数値化が可能。
- □広い応用範囲:どの生物種でもトランスクリプトーム解析が可能。
- □広いダイナミックレンジ:まれな転写物の検出も可能。
□活用実績(一例)
- □理研「FANTOMプロジェクト」
- □NIH 「ENCODEプロジェクト」
- □文部科学省「遺伝子ネットワークプロジェクト」
□CAGEライブラリー受託合成
仕様 | 保証内容 | 備考 |
---|---|---|
解析に必要なTotal RNA量 | 5 μg | Total RNAでご提出頂くことが望ましい。 |
RNA エントリーQC | バイオアナライザーによるQC | 全てのサンプルについてエントリーQCを実施します。 |
提供CAGE library | 数 ng | ゲル精製したDNA断片を作製します。 |
シーケンスプラットフォーム | Illumina/Solexa | SOLiD等の高速シーケンサーを用いた解析も将来予定していますが、現時点では、Illumina/Solexa以外のシーケンサーでの解析は行いません。 |
シーケンス保証単位 | 4,000,000 reads/channel | 新しいIllumina試薬キットを用います。 |
オプションシーケンス解析 | 解析当りのチャンネル数になります。 | 標準解析は、1サンプル/1チャンネルで行います。追加チャンネルでの解析には別途料金が必要です。 |
データ解析 | タグシーケンスの抽出->ゲノム上にマップ->ゲノムの位置とウインドウサイズに基づくタグのクラスター化を行います。 | これは、標準的解析方法です。クラスタリング結果は、ウインドウサイズによって異なってきます。異なるオプションも可能です。 |
マッピングレイト | 約50%のタグを単一マッピングポジションにマップします。 | 1解析につき、少なくとも有用な100万CAGEタグをご提供します。 |
シーケンスデータ | Illuminaファイルでご提供します。 | 区切られたテキストファイルにはシーケンス情報と品質スコアを含みます。 |
データ解析 | マッピング位置をご提供いたします。 | ローリード数、抽出タグ数、マップされたタグ数などのデータを含みます。 |
- □納期: 約2ヶ月
- □報告内容: CAGEライブラリー作製に関する報告書(テーブル/テキストファイルにて納品)
□関連製品
CAGE解析ができない微量サンプルには、nanoCAGE法がおすすめです。500 ngのtotal RNAからCAGEライブラリーを作製することが可能です。