PCR/SmartAmp®法 2019新型コロナウイルス検出試薬
□PCR/SmartAmp®法 2019新型コロナウイルス検出試薬について
PCR/SmartAmp®法 2019新型コロナウイルス検出試薬は、理化学研究所(以下、理研)と神奈川県衛生研究所が開発した2019新型コロナウイルスの迅速検出方法に基づく研究用試薬です。 PCR/SmartAmp®法(スマートアンプ)法とEprimer™を用い、一般的なリアルタイムPCR装置や等温増幅装置等を活用した等温核酸増幅により、検体より抽出したRNAから40分以内で迅速、かつ簡便に検出することが可能です。
□特徴
- □2019新型コロナウイルスの標的配列を特異的に検出(陽性一致率90%、陰性一致率100%)※1。
- □等温核酸増幅(PCR/SmartAmp®法)により、40分以内で検出することが可能。
- □検体RNA抽出液に、加える試薬は2種類のみ。逆転写から検出まで1ステップで可能で簡便。
- □人工合成RNA50コピーを40分以内で高感度に検出可能。
遺伝子検査方法について」2020年3月23日版より。国立感染症研究所の病原体検出マニュアルに基づく方法との比較結果。
□仕様
製品コード:RR005
包装:24テスト分
保存温度:マイナス70℃
包装内容※2:(1) Reagent P(Primer試薬) 24テスト分×1本
(2) Reagent E(Enzyme試薬) 8テスト分×3本
(3) Positive Control用人工合成RNA※3 8テスト分×1本
※2:本製品にて、臨床検体等を用いる場合、別途RNA抽出精製試薬が必要となります。※3:Positive Control用人工合成RNAは、逆転写から検出までの一連の反応系を確認するものとしてお使いください。
□注意事項
- □本製品は研究用試薬です。
- □行政検査および公的保険適用下の使用に関しては、厚生労働省および国立感染症研究所の新型コロナウイルス感染症に関する最新の情報をご確認ください。
・厚生労働省保健局医療課による令和2年3月23日付事務連絡(疑義解釈資料の送付について (その23) ) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000612680.pdf
・国立感染症研究所:新型コロナウイルス (COVID-19) 関連情報ページ https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV-17-20200323.pdf
□リアルタイムPCR装置とPCRプレートの組み合わせ
一部のリアルタイムPCR機器とPCRプレートの組み合わせを用いた場合に限り、偽陽性が発生することがございます。 このため、使用できる機器とプレートの組み合わせを限定しております。 ご使用いただけるリアルタイムPCR装置とPCRプレートの組み合わせにつきましては、 下記PDFにてご確認ください。
・PCR/SmartAmp®法 2019新型コロナウィルス検出試薬リアルタイムPCR装置、消耗品一覧
例)

□PCR/SmartAmp®法 2019新型コロナウイルス検出試薬の技術概要
本製品は、理化学研究所(以下、理研)とダナフォームが共同開発したPCR/SmartAmp®法およびEprimer™を用いた研究用試薬です。2019新型コロナウイルス特異的な配列を基に設計された、5種のプライマーを用いることで、50コピーのウイルスRNAを40分以内に、より多いコピー数ではさらに短時間で、迅速かつ高感度に検出します。
本製品の検出結果は、国立感染症研究所の病原体検出マニュアルに基づく方法と比較し、迅速な検査方法として、陽性一致率90%、陰性一致率100%であったことが、厚生労働省健康局結核感染症課および国立感染症研究所より公表されています。※4
※4、厚生労働省健康局結核感染症課および国立感染症研究所における「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019-nCoV
遺伝子検査方法について」2020年3月23日版
国立感染症研究所HP: https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV-17-20200323.pdf
□使用例
検体RNA抽出液と、Reagent EおよびReagent Pを加え調製した後、一般的なリアルタイムPCR装置※5を用いて67℃の等温条件下で増幅してください。測定波長516~538nm(SYBR® Green 、FAM用のフィルター)で蛍光強度が測定可能です。付属の人工合成RNAは、Positive Control用として、反応系(逆転写から増幅、蛍光検出まで)の確認にご利用下さい。
尚、今後はより簡便な等温増幅・検出方法として、ヒートブロックやトランスイルミネーターを使用する手法の開発を進めています。
□本製品は研究用試薬です。

機種やソフトが異なると、測定時間や蛍光強度検出に差異が生じる可能性があります。
一部の機種とプレートの組み合わせで偽陽性が生じることがあります。
□PCR/SmartAmp®法の原理
PCR/SmartAmp®法は、理化学研究所とダナフォームが共同開発した、等温核酸増幅法です。非対称に設計されたプライマーと、鎖置換反応活性をもつAac DNA Polymeraseを用いることが特徴です。PCR/SmartAmp®法は5’末端にヘアピン構造をもつFolding primer(FP)と、ターゲット領域を増幅したときのみプライマーの5‘末端が折り返しループ構造を形成できるTurn-back primer(TP)をメインに、5種のプライマーを用います。FPおよびTPの相補鎖側の3’末端が自ら折り返し、Aac DNA Polymeraseが二本鎖DNAを解離しながらDNAの伸長反応が繰り返されます。最終的に長い増幅産物が得られ、等温条件下で、ターゲットを迅速かつ高感度に検出することを可能にしています。
□PCR/SmartAmp®法の原理

□Eprimer™の機能
Eprimer™は、プライマーのチミン塩基に蛍光色素(チアゾールオレンジ等)が2つ架橋された構造をもつ蛍光オリゴヌクレオチドです。Eprimer™ が一本鎖状態で存在する場合は、励起光を照射しても、蛍光を発しません。Eprimer™がターゲットのDNA配列の相補鎖と二本鎖を形成すると、架橋された2つの色素が二本鎖DNAに挿入されます。その結果、蛍光色素同士が離れ、色素間の励起子相互作用が解除され、蛍光を発します。このとき発する蛍光を測定することで、目的とするDNA配列のみを定量することができます。
□Eprimerの原理

□価格表
品目 | 容量 | 価格(税抜) |
---|---|---|
PCR/SmartAmp®法 2019新型コロナウイルス検出試薬 (1) Reagent P: 24テスト分×1本, (2) Reagent E: 8テスト分×3本, (3) Positive Control用人工合成RNA: 8テスト分×1本 |
24テスト分 | 24,000円 |